新地方の時代
緊急事態宣言が私達に課した諸問題は少なくないですし、いわゆる「行動変容・新たな日常・新常態・ニューノーマル」等は未だはっきりとしたイメージが湧きません。
これまでの試みと成果についての詳細は後日にゆずりますが、ただコロナ禍後の社会へ向かって少しずつですが着実に動き出したのは、東京一極集中から地方への拡散の動きではないでしょうか。連日報道されるテレビ番組を見るにつけ、各地方の独自性や特殊性というものが視聴者に刷り込まれつつあります。また各都道府県知事の活躍ぶりがクローズアップされ、マスコミのみならず一般視聴者までもがその力量を評価しランキング付けする有様です。
この現象は相対的に政府の評価を引き下げ一部知事の評価を持ち上げるということになり、これまでの中央と地方の隷属的な関係に影響を及ぼすのではないでしょうか。地方の存在感を高めるという結果をもたらしているように見えているのは私だけではないでしょう。
「地方の時代」といわれこれまでも様々な試みがなされてきましたが、少子高齢化の今日、一部を除き成功事例は少なく残念ながら継続発展した模範例を思い付きません。
コロナが与えた地方の時代…。どうも釈然としませんが、世界全体で対処すべきグローバルな課題と同時に、私達にはそれぞれの地域が抱える課題、つまり自分の身の丈に合った地域づくりを展望しなければならないと思います。究極の課題は「真の豊かさとは何か」ではないでしょうか。