地域金融機関の存在

 各地方銀行の2020年3月期決算が発表されていますが、各行とも長引く低金利政策の影響とコロナショックによる有価証券の評価損が響き、減益あるいは赤字決算を強いられているようです。一方では「地域の取引先を全力で支えよ」との金融庁による指示のもと、休日も相談窓口を開設するなど、政府系金融機関と共に全力でこの難局に対応していると報道されています。
 しかしこうした貸し出しは当然のことながらリスクを伴いますので、銀行の審査基準が引き下げられた訳ではありません。当面の資金繰りに悩み、将来に不安を抱える事業者にとって真の相談相手になるかどうかは、まだまだ予断を許さないといったところかと思います。 そこで銀行及び信金には、とにかくこの大きく厳しいコロナの波を地域事業者と一緒に乗り越え、そして寄り添いながら今後の経営相談にも積極的に応じるといった度量を求めたい。
 このところややもすると影の薄かった地方銀行及び信用金庫の地域貢献は、今や待ったなしの状況にあります。かつての輝きを取り戻すチャンス到来と捉えて頂きたい。

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